プロフィール
著者(PN):
月下香治
(かすか・よしはる)
Yoshiharu Kasuka

メール
y-kasuka@jewelryeyes.net


2004年11月13日

2004年11月23日



2004年11月16日(火)

楽園の娘たちに祝福を…

 11月16日は、『魔法乱舞(マジカルラプソディー)ジュエリーアイズ』の主人公、ピュリス=ミナヅキの誕生日です。
 当サイトは本来、『魔法乱舞ジュエリーアイズ』を宣伝・周知し、その制作の協力者を募るという重大な使命を佩びて発足したものです。この機会に一度、詳しく解説してみたいと思います。
 『魔法乱舞ジュエリーアイズ』("Magical Rhapsody Jewelryeyes")とは、私、月下香治が構想しているRPGの素案です(「魔法乱舞」と書いて「マジカルラプソディー」と読むことになっています)。大勢の美少女が活躍する「ヒロイニックファンタジーRPG」と銘打っています。タイトルどおりの多彩な魔法とともに、多彩な装備品を着替えるように装備する「ビジュアル着せ替えシステム」をアピールポイントにしたいと考えています。
 物語の舞台は、現在から約400年ほど未来のとある植民星の一地域「カリストピア」。「カリステー・ユートピア」(Calliste Utopia)、「最も美しい理想郷」の名の通り、異郷の民である地球人をも優しく受け入れる、自然の溢れる土地でした。住民はこの星の不思議な影響を受け、精神の情動を物理的なエネルギーに変換する「魔法」の能力を獲得していました。やがて、「魔法」は人間の基本的能力と見なされて学校で教育されるようになり、特に非力な女性を補強するものとして重要視されるようになりました。一方、人が住まう土地以外では野生の異形の生物が跳梁跋扈し、街々の交流を阻害していたため、人々はその能力を駆使し、自らの生活を維持・発展するべく奮闘していました。
 セーラー服の美少女が魔法でモンスターと戦う、そんな時代でした。
 そんな中で、一国家パルテニアでは女子教育を充実して女性の地位向上を図るため、首都パルテノイの北西部に専用の学研都市を建設しました。「風致文教区域」ウィルギニスです。直径約12kmの円形の区域には、あらゆる段階・種類の女子教育機関が約100校も集中しています。防犯を主たる目的として周囲に城砦が築かれ、一般の往来(特に男性の出入り)を厳しく制限し、入域許可証「エントリーライセンス」がなければ中に入ることができません。男性であっても人物固有の知的技能(医師・教師など)を認定されて雇用されれば入域することができますが、昼間人口15万人、夜間人口10万人のウィルギニス全体で、男性は30人ほどしかいないと言われています。
 その中央に位置するのが、主人公たちが通う学校「サンクト=ウィルギニス魔道女子学園」(Sanct Virginis Girls' Magical Seminary)です。300年以上前に設立された最も歴史の古い学校で、中等部・高等部に12歳から18歳の少女1080人が通う巨大校です。形式上ミッション系でありながらかつては異端だった魔道教育の最高学府、私立校でありながら国策上重要な「事実上国立校」、パルテニア国内随一の「お嬢さま学校」でありながら軍部・政界・法曹界にも出身者の多い「エリート進学校」であるという極端な二面性を持つ特別な施設でもあります。制服であるセーラー服の左肩にもあしらわれている学園章には、金色の十字架と魔法の力を象徴する6種の宝石、ルビー・サファイア・オパール・トパーズ・エメラルド・アメジストが描かれ、その上下を覆うリボンには「楽園より来る娘たちに祝福あれ」(Benedicantur filiae ex Elysio)、「神聖なる乙女たちに神の栄光あれ」(Glorificet sanctas virgines Deus)と書かれています。これは、魔法を「カリストピア創世伝説」に登場する6人の少女から継承した技能と認識していることを示しています。
 物語の始まりはCC316年3月15日、サンクト=ウィルギニス魔道女子学園の第315回中等部卒業証書授与式です。中高一貫教育でクラス替えもほとんど行われないサンクト=ウィルギニス魔道女子学園では中等部の卒業式は形式的なものでしたが、各クラスからひとりずつ、計6人、特に魔道の成績が優秀だった生徒を表彰することによって式を盛り上げる習慣がありました。表彰された生徒は時代ごとに様々な俗称で呼ばれていましたが、15年ほど前からは「ジュエリーアイ」(Jewelryeye)と呼ばれるようになりました。今年ジュエリーアイに選ばれたのは、主人公たち6人です。では、主人公たちのプロフィールを紹介していきましょう。
 主人公はピュリス=ミナヅキ(Pÿris Minadzuki)。CC300年11月16日生まれ、さそり座B型の15歳の少女。身長156cm、スリーサイズは82・57・84。髪はダークブルネットのポニーテール、瞳はブラウンで、標準的なモンゴロイドです。3年A組に所属し、「炎のジュエリーアイ」に選ばれています。陸上部のキャプテンで、中学生でありながら「超高校級」と呼ばれ、「最速の美少女」との呼び声も高い優秀なアスリートです。自分を「ボク」と呼ぶいわゆる「ボク少女」で、学園内で独特の人気(男の子代わりで擬似恋愛気分?)を得ています。勉強には苦手意識がありましたがそこそこの成績を上げ、後半の追い上げで何とか「ジュエリーアイ」の資格に滑り込みました。保健体育は満点なのに、男女の恋愛の機微には疎いという側面もあります。ゲームでは、得意の炎属性魔法と、陸上競技の槍投げで使用される長槍「ジャベリン」を操って戦います。
 紙面の都合であとひとりだけ、ピュリスの友人ルーティエ=カスカベ(Lutié Kasukabe)を紹介しておきましょう。CC300年9月16日生まれ、おとめ座A型の15歳の少女。身長158cm、スリーサイズは85・58・85。髪はプラチナシルバーのロング、瞳はブラッディーレッドで、強度のアルビノの影響を受けています。3年C組に所属し、「光のジュエリーアイ」に選ばれています。テニス部のキャプテンで、空中を飛来する物ならばどんな物でもその軌跡を予測することができる、やはり「超高校級」のテニスプレーヤーです。成績は学園トップで、その神秘的な外見と相俟って、カリスマ的人気を博しています。優れた直感で状況に対する恐ろしいまでの理解力を示し、「原作者に愛でられし乙女」とも呼ばれています(「原作者」とは「この不条理な世界を作った意地悪な創造主」という意味らしいです)。文法書どおりの口調を操り、ピュリスとは「君」と呼び合うため、ピュリスと会話するとあたかも少年同士の会話のようにも聞こえます。ゲームでは、得意の光属性魔法と、ラケットを振り下ろす力を有効に利用できる飛剣「ブーメラン」を操って戦います。
 他にも、マスコット的なミーナ=ホリカワ、トリックスターのセフィール=スズタニ、良識派のシルフィス=カツラギ、クールビューティーなエリーン=クラシキなどのキャラクターが登場します。彼女たち6人が、『魔法乱舞ジュエリーアイズ』の主人公グループ「ジュエリーアイズ」です。いずれも運動能力と魔法能力に優れた、他のゲームならば「魔法戦士」に分類される優秀なキャラクターです。
 卒業式の終了後、桜の花びらの舞い散る人気の少ない校舎裏に彼女たちは集合しました。ピュリスが口を開きました。「同じ栄誉を分かち合った仲間として、風聞に負けずに変わらず、そしてこれまで以上に交流を深めよう」と。
 学園には実しやかに囁かれるひとつの「言い伝え」がありました。「ジュエリーアイの6人が一堂に会すると、何か不吉なことが起きる」。根拠は不明でしたが、閉鎖性の強い学園では従わずに過ごすことは困難でした。ジュエリーアイ経験者やジュエリーアイ予定者は集合を要する役職には就かないという慣習が生まれ、私的にも交流を避けていました。しかし、ピュリスはジュエリーアイ予定者ではなかったため、いろいろな事物を見聞する立場にあり、「言い伝え」があるがための悲劇にも聞き及ぶ機会があったのです。
 6人は、3人ずつが寮の同室、ふたりずつが同郷の親友同士でしたが、このままでは訳のわからない不当な圧力に引き裂かれてしまいます。皆がピュリスに賛同しました。「ジュエリーアイズ」の命名は安易に過ぎるとの批判もありましたが。
 そこに突如、ふたつの影が現れました。それは、ふたりの青年でした。実は、サンクト=ウィルギニス魔道女子学園は魔道教育の最高学府として膨大な資料を収蔵し、男性の訪問者も珍しくありません。ただ、そこは恋に恋するお年頃、ついさっき誓い合った友情もなかば忘れて、6人はそれぞれ思い思いにふたりの青年に飛び付いていきました。
 ふたりの青年は、最近都市の内部にも現れるようになったモンスターを退治するために来たと言いました。青年のひとり、ソルスティス=ハイバーは負傷していたため、もうひとり、フリゴール=ノルトライヒは6人のうち3人(ゲームではプレーヤーが選択。デフォルトではピュリスミーナルーティエ)に介抱を依頼、3人はソルスティスを保健室に運びました。
 ソルスティスの怪我は軽く、すぐに目を覚ましました。3人はソルスティスと歓談を始めましたが、程なくソルスティスがエントリーライセンスを所持していないことが判明しました。ウィルギニスへの不法侵入は重罪です。しかし、ソルスティスの朴訥な人柄に惹かれ始めていた3人は、ソルスティスを何とか域外に脱出させようと考えました。
 3人が保健室から出ると、残りの3人とフリゴールの姿は消えていました。きっと彼らも同じ結論に達したのだろう、そう自らに言い聞かせて、3人は夜を待ちました。一般には知られていない秘密の出入り口、未完成のまま放棄された地下鉄の工事跡からソルスティスを連れ出すために。
 彼女たちはまだ知らなかったのです。この世界の始まりから密かに築かれた宿命の舞台にみずから足を踏み入れたことを。運命の歯車が、いま回り始めました。
 これが『魔法乱舞ジュエリーアイズ』のプロローグです。ご興味に沿いましたでしょうか。
 パソコン用ゲームソフトの制作から始めてコンシューマーソフトの制作に繋げ、いずれはアニメ化という野望を抱いてシステムの構築を続けています。しかし、なにぶん私はテキスト型、システム重視の人間なもので、ビジュアル的な訴求力に欠けることは十分身に沁みています。イラストレーター様のご協力を是非とも得たいところです。私が不平不満をかこちながらも『GUNS BAR ROSES』のサイト制作に関わり続けているのは、そういう腹蔵があるからというのも一因なのです。
 次回の更新は、ちょっと早くなりましたが、「お買い物・その2.5」になる予定です。カレンダーを見たところ、買い物にいけるのは11月19日金曜日だけということになりました。かなりたくさん買う予定になっています。22日か23日ごろにご報告したいと思います。


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